寺山修司くらいからが同時代の作家という印象・・
彼の本を読み出してから、間もなく亡くなってしまったけれども。
彼の戯曲とラジオ・テレビ脚本だけはその全部を読めなかったが、特に印象に残っている作品はー
競馬についてのエッセーや、同じく前衛歌人の塚本邦雄とのやり取り「水銀伝説」が面白かった。初期の短歌もいいが、晩年の作品も好きだ。
海を知らぬ少女の前に麦藁帽の
われは両手をひろげていたり
マッチ擦るつかのま海に霧ふかし
身捨つるほどの祖国はありや
黒人に生まれざるゆえあこがれき
野生の汽罐車、オリーブ、河など
わが捨てし言葉はだれか見出さむ
浮巣の日ざし流さるる川
ピーナッツをさみしき馬に食わせつつ
いかなる明日も貯えはせず
大いなる夏のバケツにうかべくる
わがアメリカと蝶ほどの夢
麻薬中毒重婚浮浪不法所持
サイコロ賭博われのブルース
彼の本を読み出してから、間もなく亡くなってしまったけれども。
彼の戯曲とラジオ・テレビ脚本だけはその全部を読めなかったが、特に印象に残っている作品はー
競馬についてのエッセーや、同じく前衛歌人の塚本邦雄とのやり取り「水銀伝説」が面白かった。初期の短歌もいいが、晩年の作品も好きだ。
海を知らぬ少女の前に麦藁帽の
われは両手をひろげていたり
マッチ擦るつかのま海に霧ふかし
身捨つるほどの祖国はありや
黒人に生まれざるゆえあこがれき
野生の汽罐車、オリーブ、河など
わが捨てし言葉はだれか見出さむ
浮巣の日ざし流さるる川
ピーナッツをさみしき馬に食わせつつ
いかなる明日も貯えはせず
大いなる夏のバケツにうかべくる
わがアメリカと蝶ほどの夢
麻薬中毒重婚浮浪不法所持
サイコロ賭博われのブルース