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Channel: 詩人PIKKIのひとこと日記&詩
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詩(2) たった独りの反乱

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創価学会系企業で首切りされた後も
どんな風に刺し違えようかとうろついていた
裁判などでは
到底勝てるはずがないから

たった独りでの反乱が
大好きなんだというしかない

そのどの巻も好きだった松下竜一全集にあった
たった一人になっても
ダム建設に反対するような
意固地な人間が大好きなんだ

明治の渡良瀬川公害でも
敢然と立ち向かった田中正造もまた
いまだ始まることのない
新しい時代の先駆者でありつづける

良心のままに生きるとは
誰かに褒めてもらい認めてもらうとか
誰かの賛成を求めるとかとは
まったく次元の違うことだ

自分の心を納得させるものが
人生そのものなんだという意志は
確実に弱められつつある
それを許さない社会がますます強固になり
かって誰もが持っていた意志が奪われつつある

たかだか十数年で
きみは何をするつもりか
それとも考えることなど放棄して
誰かに任せてしまうつもりか
あの世にはささやかな地位も財産も愛も
持ってはいけないというのに

無へと還ってゆくだけが
誰にも平等な運命だ
それに向かって
一人一人が立ち向かわなければならない

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