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 三月の詩(20)   走る

ちっちゃな頃から
走るのだけが得意だった

『フォレストガンプ』のように 逃げるため走っていたら誰よりも早く走れるようになったかもしれない

ただ黙々と天と地の狭間を走る
走るのは人生最大の楽しみかもしれないと走る

走り疲れると大の字になって
だれ一人知らない給水タンクの横に寝転んで
湾岸からの雲に見とれる

毎日そうやっていると
けたたましく啼きながら飛んでく雉も海猫さえも
愛おしくなってくる

人間の宿命が
殺して殺されるであれ 人体実験であれ

ちっちゃな頃から
走るのだけが得意だった『フォレストガンプ』のように

ただただ黙々 天と地の狭間を
駆け抜けるのが好きで後はどうでもいい

走り疲れて給水タンクの横に寝転んで空を見上げ
湾岸からの雲に見とれる


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