Quantcast
Channel: 詩人PIKKIのひとこと日記&詩
Viewing all articles
Browse latest Browse all 5481

古い短詩(4) 「そろそろまた・・紫陽花革命の季節」

$
0
0

  きみの後ろ姿が
  焚き火を囲む多くの影といっしょに
  仮設住宅裏のグランドの夕暮れに
  嗚咽してるかのように伸び縮む

  まるでもう
  残りの血の一滴までも搾り取られた失業者の一人だと
  風の中に忘られたブランコが
  ぎこぎこと泣きながら揺れている

  焚き火には不思議な魔術があるから
  決して見続けていてはいけないと知ったのは
  『ゲド戦記』だったか
  『指輪物語』だったか

  あらゆる場所が火事場泥棒の巣窟になり
  人々が再び「殺せ!」と叫びだす時代
  街中が彼らの略奪の対象にされ
  被災者たちは溝に突き落とされ嘲笑を浴びせかけられる

  沈黙し忍耐する人々が侮蔑の対象にされる
  燃やしても燃やしても
  燃やしきれない腐臭が
  日本低国全域から外資軍産複合体帝国へと満たしてゆく

  もう戦うことなしには屠殺されてゆくばかり
  嘘ばかりをしたり顔で垂れ流す政官財の
  金儲けの種にされて被爆してゆくばかり
  いま最も必要なの忍従ではなく死を賭しての反逆!

  また今年も
  紫陽花革命の日が近づいてきた
  花を武器に戦う時代はもうとっくに始まっているのに
  まだ誰もそれに気づかない


Viewing all articles
Browse latest Browse all 5481

Trending Articles