<猿山のボス選び・やくざまがい総裁選に文句ひとつ言えないのか>
太平洋の対岸・アメリカの大統領選挙では、国際的ルールを破壊する現職・共和党のトランプに対して、共和党の重鎮らがトランプ批判をして、民主政治の活性化に貢献、それをマスコミも堂々と掲載して、国民啓発に賢明である。
対するに、わが日本はどうなのか。自民党員には、総裁選挙をする権限があるということになっている。しかし、時間がないという。とんでもない、6月18日から安倍晋三はほとんど何もしてこなかった。今もそうである。
国会は開かない。逃げまくって辞意を表明した。時間は余るほどある。それでいて、史上最低首相が「次は菅だ」というと、党員選挙なしで、大半の派閥が、勉強もしなかった、金配りの名人で、脅しが出来る無教養政治屋を一斉に支持、すでに国会議員の7割を固めた、と電通メディアが報道に賢明である。
賢者は曰く「まるで猿山の大将選びか、やくざの親分選びだ」。日本の恥さらしの自民党総裁選に100万の党員が、じっとして成り行きを見守っている。まるで、戦前の軍国主義の時代の翼賛選挙が、それでも粛々と繰り広げられている。
<自民党員は思想信条無縁、ひたすら利権集団なのか>
現役のころは、よく自民党の党員・支持者の集まりでおしゃべりをした。一番受けたのは、木更津市出身ゆえに、やくざのハマコーを俎上に載せて話を進めると、会場が和んで、雑談ゼロの講演をすることが出来た。
壇上の前は、医師などの地元の有力者が占拠して話を聞いてくれたのだが、永田町の滑った転んだを紹介する中で、必ず一本の線を引くことを忘れなかった。それは、護憲リベラルの日本政治の根幹を伝えることだった。彼らはそのことに満足してくれた。
善良な自民党員が存在した証拠である。だが、今はいない。少なくとも、この8年の間に、彼らは姿を隠してしまった。声を上げなくなってしまった。それも、平和を口走っていた公明党創価学会が、戦争国家に傾斜してしまっている。推して知るべきだろう。
思想信条無縁の、いい加減な自民党員ばかりなのか。安倍周辺に利権の政治屋がまとわりついていたように、100万党員も同じなのかもしれない。猿山のボス選びに満足している?
<恥さらしの岸田と石破は脱党して新保守党の旗を掲げよ!>
安倍から8年もの間、次は岸田さんの番だと言われてきた岸田文雄、側面から麻生からも。それにすっかり浮かれて舞い上がってしまった岸田は、親類の宮澤喜一を泣かせてしまった。
自民党きっての秀才・宮澤は、護憲リベラルの政治家だった。政権を担当する前後、未確認だが、ナベツネから「改憲賛成なら応援する」とボールを流られたが、彼は折れなかった。拙著「総理大臣 宮澤喜一」(ぴいぷる社)は、それゆえに誕生したものである。
岸田は、宮澤の遺訓を放棄して安倍に従った。結果は、因果応報となってしまった。安倍に裏切られ、麻生にも裏切られて、人生の虚しさに震え上がり、どう振舞っていいのか判断がつかない今である。
最後の決断は、これしかないだろう。護憲リベラル・宏池会が、石破と組んで自民党を飛び出すのである。首班指名の場で、菅を叩き潰せばいい。岸田・石破連合で、やくざまがいの安倍・菅・二階の体制を突き崩すのである。
身を捨ててこそ浮かぶ瀬もある!石破も岸田も清水寺の舞台から飛び降りるのである。
<新聞テレビは、この危機においても電通の言いなりなのか>
国民は、コロナ関連予算をきっかけに、安倍のマスコミ対策の主役を演じてきた電通が、大魔神のごとく世論を操作してきた実態を知ることが出来た。
息子の東芝・医療事故死に対する、報道と警察・検察に重大な懸念を抱いてきた筆者は、目から鱗が落ちる思いで、正直、感動的な思いで受け止めた。
「電通に屈服した読売」は理解できても、朝日までも、には愕然とするばかりだが、少しは電通に反撃するのかどうか?ダメらしい。菅報道が裏付けている。最近の世論調査には、反吐が出る。新聞テレビは死んでしまって、日本国民を欺いている。
菅宣伝に驚愕するばかりである。この流れが100万党員の意思なのか。繰り返したい。自民党の100万党員に告ぐ!
2020年9月8日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)