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Channel: 詩人PIKKIのひとこと日記&詩
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トヨタ残酷物語列伝(1)「中間管理職O氏」-ー多くの自殺や過労死や発狂した上司同僚の魂に捧げるー

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ー多くの自殺や過労死や発狂した上司同僚の魂に捧げるー

O氏がかなり重い精神病になるまで彼と話したことはほとんどなかった。
十歳以上も年上の彼は生産技術のとある部門のトップだったので・・
初めて彼と話したのは、競馬場の個人駐車場でだった。どの駐車場も満杯で、しかたなく車を停めた駐車場の持ち主が彼だった。
「おうお前か、ただでいいよ」という言葉に甘えてそれからも何度か無料で駐車させてもらうのがしばしばだった。

その彼が「廃人同様の精神病になってしまった」と聞いたのはそれから間もなくしてからだった。
なんでも「精神科で話した内容について会社から追求されている」という話しで、その原因はO氏が重役の女性関係についてうっかり口をすべらししまったからという。
それ以前にも中間管理職のA氏が同様の目にあって、役職を返上して平社員にという事があったばかりだった。

そしてそれから間もなくして、自分もまた腰痛でかかっていた近所の個人病院で話した内容を会社側から追求される羽目になってしまった。
「腰が痛いと上司に言うと、腰に悪い仕事(地面を固める仕事や石運び・・注;設備投資減税を狙って約半年毎に機械設備の移動が慣例)ばかりさせれるので、しばらく休みたいので診断書を書いて欲しいのですが・・」
「トヨタに狙われると個人病院などひとたまりもないんですよ。そうでないのは労災病院くらいです。申し訳ないですが・・」と言われた病院から通報があったらしかった。

早速人事部長から呼び出されて、「どうして会社の秘密を病院でベラベラとしゃべるんだ?」
「腰痛がひどいのに最近は腰に悪い仕事ばかりで。このままでは歩くのも困難に・・」
その後すぐに労災病院で診断書を書いてもらって休業するが、その後に会社に復帰後にすっかり廃人と化したO氏に再会することになる。

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