（写真はその鬼面シリーズが印象的だったアイヌ人彫刻家砂澤ビッキさんの死の直前の個展にて）《祭三句》
鬼剣舞鬼面のきみもすでにカムイ
イヨマンテ（熊祭り）篝火間近かに流る川
絡み合う蛇にあらずや注連縄も（あるいは蛇一族の竜と見立てた雲で垂れ下がる白い紙は雷か）
《神話三句》
蛇南方鳥信仰は極北からか（中国の朱雀玄武は逆だが三種神器の鏡勾玉剣は蛇。鳥居やアイヌと同じ御幣は鳥）
闇に生誕の神話はPC画面まで（イザナミもギリシャの何とか神もアイヌでもあの世への道は漆黒の洞窟）
竿灯に揺れる希望は地這うゆえか（提灯は日本の夏の情緒かな）
《政治家三句》
マネキンと政治家は脳無しが良いいう国に
世襲坊やとマスコミ・官上がり入れ替わる
ボウフラと芸人イケ面が浮き沈む
《秋桜三句》
源平の旗打ち捨てられてや秋桜咲く
放課後のコスモス咲く窓に二人きり
山道の果てコスモスの燃える原
《秋風三句》
野分ゆく草木鳥獣哀しむ雨降る
埋もれ火を起こすかのよな秋風が吹く
風に聞け足の向くまま手は歎き
《坊主三句》
乙女座の坊主は便所で星占い
理髪店「禿げにしてよ！」に「坊主では？」
臭いなき坊主の糞を落ち葉覆う
《日本低国三句》
無残なり悲劇喜劇を雨洗う
放射能降り積もり瓦礫処理ばかりなり
瓦礫の街諦めを待つばかりの政官財
《舌多き政官財三句》
二枚舌三枚舌をヨイショする（原口氏が橋下市長を）
舌ばかり増えゆく国の亡びゆく（野田は何枚舌やら）
別の舌喋るんだと言う二枚舌（自民党や管氏を連想）
《国際化三句》
悪いとこだけ見習ってや国際化
金儲けに国境なしか産地偽装
肉野菜魚フルーツもはや缶詰に