◆宮沢りえがまぶしい『ぼくらの七日間戦争 1988』ー 『ここ』
ヤケ酒を飲んでぐでんぐでん
市営グランドの柵を乗り越えたら
そこは満天の星々だけが行き来する世界
なにひとつ音の聞こえてこない流刑地
寝そべって見上げれば
空も 地球も おいらも
蒼穹の夢の欠片のように輝いている
その上を星座や人工衛星だけが過ぎってゆく
円形競技場みたいな市営グランドを
素足で歩いてみたよ 端から端まで
笑いをかみ締めながら
馬鹿野郎どもの顔を思い出しながら
喚声はもう遠い過去のこと
昨日君と別れてきたのも遠い歴史
この街の雑踏ではいつも
葬送のざわめきを楽しむ人間たち
花火が欲しかったので
「バーン!」と喚声を上げてみる
さよなら いつも風の中だった20世紀
さよなら いつも奴隷社畜が人体実験だった日本低国