この世界での最初の記憶は
裸電球の下で羊の生まれるところだった
牛や馬に蹴られて死んだ人の話しも多かったので
牛の搾乳などいつも恐る恐るだった
馬に最初にで会ったのは
深い雪道を小学校に歩いてる時だった
「ブヒュヒューン」という雷のような音が頭上から聞こえた
頭を上げると
かなり年寄りの馬さんが白い息を吐いて笑っていた
「お前元気だせよ!」という馬さんの声が聞こえた
「ありがとう」とぼくがつぶやくと
また馬さんが「ブヒュヒューン」と首を何度も振った
その後を見送ってると
鞭で何度も打たれながら
雪の坂道を登って行きながら
「ブヒュヒューン」馬さんだった
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ネット開始以来アップした詩(6) 馬の詩
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