気がつくと見知らぬ海街
寂れたシャッター通りを歩いていた
ただ下車して煙草を吸い
海風に当たりたかったのかもしれない
薄暗い駅前通りには
まるで魔法の国から抜け出したような小さな本屋があって
涼しげな娘さんが本を読みながら店番をしていた
特に買いたくもない釣りの本の裏側を見ると
価格欄に貼り札があって
「どのくらいの値上がりかな?」とついつい剥してみたら
結構な値上げ幅だった
その本をそのまま
その綺麗な店番の娘の所へ持って行ってはじめて
「これは犯罪なのだ」と身体が震えてきた
いまでも
その街を列車で通過するたび
涼しげな娘さんの首のほつれ毛と
とまらない身体の震えを思い出す
◆二十数兆円の軍事費(憲法違反!)や、それ以上の政官財利権のための公共事業増大はおかしい。災害列島国日本に必要なのは、国内外の災害に即対応 する「災害救助隊」だ。公共事業も、八ッ場ダムや整備新幹線のような土地値上がりで利益の従来型公共事業ではなく、全国一律の耐震工事やインフラ取替え工 事だろうが・・