Quantcast
Channel: 詩人PIKKIのひとこと日記&詩
Viewing all articles
Browse latest Browse all 5481

 詩   転車台

$
0
0

駅から少し街外れへ歩くと
赤く錆びた廃線のレールが見えはじめる
列車の向きを変えるための転車台が花の中で揺れてる

春には桜 夏には蒲公英
秋には薩摩の紋所みたいな転車台の内も外も
まるで火災中のような紅葉が天まで

運動会の昼休みには
いつもそこの父を訪れて
姉と三人でわびしい昼の弁当

姉の言葉が耳の底にこびり付いてる
「貧乏人ってこんなとこで食べないとなんないんだね・・」
「かあさんが働いてるから仕方ないべさ」と父


Viewing all articles
Browse latest Browse all 5481

Trending Articles