コロナ問題について、野党は口先だけの政府批判と安倍批判だった。本腰が入らず、専門家会議を正面から批判しなかった。今年前半は、しばき隊と山口二郎がれいわ叩きとMMT叩きに熱中。後半は、連合をヨイショして合流新党の綱引きと権力闘争に夢中。内ゲバばかり。野党の支持はずっと低迷。
何度も言うけれど、選挙に勝ちたいと言う割には、野党は、コロナ対策で動きが弱かったですよね。国民の支持を政府自民党から奪う努力を見せなかった。野党の専門家チームも作らず、PCR検査拡充で具体的な対案と行動を示さなかった。枝野幸男がコロナ問題に無関心だった。国民の期待に応えなかった。
例えば、今回、菅義偉が9月下旬に解散に出ると、マスコミは「8年間の安倍政権の是非を問う選挙」と定義づけますよね。菅義偉と自民党はその方向に持ち込みたいだろう。今の世論調査の現状だと、野党には非常に厳しい。テレビ論者は世論の数字を否定しにくいから。異端の少数派になりたくないから。
衆院選は、解散から告示までが中盤戦で、告示から投票までが終盤戦だ。普通は中盤戦で決着がつく。解散が行われ、マスコミが争点を定義した時点で、流れと大勢は決まる。マスコミの「何を問う選挙か」の定義は、自動的に勝つ側を根拠づける言説で、そこで流れができ、勝ち馬に乗る大衆心理ができる。
ここ20年間の選挙を見て分かるように、告示されたときはもう選挙の大勢は決している。記者クラブの会見の時点で、勝つ側と負ける側がほぼ決まっている。事前に世論調査が次々打たれて、その数字は基本的に最後まで変わらず、マスコミが予測したとおりの結果に終わる。空気が固まるのは解散の前。