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Channel: 詩人PIKKIのひとこと日記&詩
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 -石川啄木「悲しき玩具 - 一握の砂以降」より-

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新しき明日(あす)の来きたるを信ずといふ
自分の言葉に
嘘(うそ)はなけれど
   -石川啄木「悲しき玩具 - 一握の砂以降」より-

 
明治末の国策冤罪事件「大逆事件」に対して、異議を唱えたのが、死期間近の石川啄木と、故郷の人々が冤罪で抹殺に怒った佐藤春夫と与謝野鉄幹くらいだった・・今の時代にとてもよく似かよってきた

日本の革命的詩人の系譜は、明治以前は小林一茶くらいだが…詩は元々、反権力的で反社会的で反常識的なので、従順な日本人には難しい…
明治以降は、石川啄木→宮沢賢治→坂口安吾へと。いずれも先住民的で部落差別皆無の東北以北の詩人たちだ。坂口安吾の詩は少ないが、これほど反骨的な作家は日本人では珍しい。
故郷のポプラ並木を思いだす・・


増える一方の大企業の・・塩蔵されてる内部留保(約500兆円)や、使うに使えない米国への借金各々数百兆円とは違って、年金等の社会保障は市場を循環するので景気回復の効果が大きい。民主党政権が続いていたならとっくに景気回復だったろうに・・


 新しく引っ越した町にはなんでもあり飽きることがなかった。田圃と畑が延々と広がり、磯の香が吹く浜には、干した網の傍らに漁船が無造作に砂の上に。温泉地にも大都市にも近いので職人や勤め人も多かった。書店と映画館と温泉プールは初体験で、もちろん海や海で採れるウニや海鼠や様々な魚貝類も…

ぼくのその頃の日課といえば、鶏の餌やりと、学校から帰ってから愛犬の散歩を兼ねてのウサギ用の草採りだった。
その小学校の裏庭のジャングルジムに愛犬を繋いで、その一番上に腰掛けて海へと落ちゆく夕陽を眺めるのが好きだった。

休日になると、アイヌ語辞典や語源の詳しい町の地名一覧本を持って、町中をあてもなく歩くか、、
温泉プールで一日泳いだり、夏になると、「スタンド・バイ・ミー」にたいに、延々と線路の上を歩いて、ウニや海鼠やアワビやシュリ貝という巨大な黒い貝が好きなだけ採れる岩場で一日中潜っては焚き火の上で焼いて食べたりだった


その町には、あらゆる階層の人々がおり、あらゆる職業の人々がいた、日本でも珍しい町だった。一次産業の農民は東北諸藩からの元藩士というのが多かった。漁民は日本全国からの流れ者的な人々が・・工場労働者や鉱山や温泉での仕事や建設業も。特筆すべきなのは、かなり有名な観光地も近かったのでサービス業関係が多かった。ぼくのその町での唯一の知り合いが売春宿の主人だったし、暴力団関係者子弟もアイヌの子弟同様に、たいがいのクラスに一人はいた

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