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解散総選挙に向けて麻生太郎と安倍晋三が血道を上げている。テレビがこの動向に全く注目しないのが不気味だ。おそらく、都知事選の開票結果が出た来週、マスコミは解散の政局ネタを前面に押し出してくるだろう。二人が早期解散に意欲を燃やして策動しているのは明らかで、6月10日に1時間、6月26日に40分間、6月30日には20分間会談している。毎日の報道では6月だけで二人で8回も面会したとあり、29日も首相動静には載せない形で面談したという情報が流れている。19日には、安倍、麻生、菅、甘利の4人で会食していた。
毎日毎晩、なりふり構わず解散に向けての戦略戦術を練り、情報収集と密謀のアップデート繰り返しているわけだ。先週、6月下旬からは対公明工作が佳境に入っていて、24日に安倍晋三が山口那津男と1時間会談している。さらに、29日に麻生太郎が斉藤鉄夫と40分間ネゴ、30日には安倍晋三が太田昭宏を官邸に呼びつけて1時間も直談判に及ぶという熱の入れようだ。
解散総選挙に血眼の安倍晋三と麻生太郎 – 安倍4選に不服従の公明党_c0315619_15360283.png
マスコミの記事は、すべて麻生太郎側のリークで書かれている。早期解散を既成事実化することが目的だ。重要な政局の密談を公明側がマスコミにリークする図はあり得ない。麻生太郎と安倍晋三は、露骨に公明側に早期解散への合意を要求して譲歩を迫っていて、ありのままをマスコミに流して書かせている。
公明党は拒否の姿勢で平行線。どうやら山口那津男は安倍4選に消極的で、それは創価学会全体の総意でもあるのだろうが、安倍独裁は来年9月に終止符でよく、ポスト安倍の新体制に移行すべきだという展望が基調にあるようだ。早期解散に賛成か反対かという態度決定は、公明党にとって安倍4選に Yes か No かの意思表示でもある。 また、憲法改正の強行に否か応かという立場決定の意味もある。今回、敵基地攻撃論の政策 - 来年度予算での調査費措置 - に対して、公明党は早々と慎重論の姿勢を示していて、この問題が安倍4選・ポスト安倍・早期解散の政局と絡んでいる状況が看て取れる。
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総裁任期は来年9月まで、衆院議員任期も来年10月までである。何度も述べてきたように、安倍晋三の真の敵は時間であり、野党でも新型コロナでもなく、時間こそが安倍晋三を追い詰めている悪霊だ。安倍晋三は時間との闘いに勝たないといけない。それは解散総選挙に圧勝して3分の2議席を獲得し、政治的求心力を再び復活させて改憲を浮上させることであり、総裁選を安倍4選の流れに固めることである。それが時間を止めることであり、時間との闘いに勝つことだ。他に方法はない。
もし、早期解散ができなかった場合、コロナ第2波によって解散の機会は来年5月まで閉ざされ、4選の目は潰え、安倍晋三の政治生命は自動終了になる。各派閥が来年9月の総裁選めがけて準備を始め、ポスト安倍の季節が本格到来する。安倍晋三は過去の人になる。過去の人になれば、検察が「桜を見る会」の捜査に動く。森友事件での麻生太郎による公文書改竄の関与が、財務官僚によって内部告発される。
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先週25日、小さなニュースだが、河野太郎が次期自民党総裁選に立候補するという動きがあった。誰も注目していないが、意味は小さくないように思われる。外相・防衛相を経験した8回当選の大物であり、野党時代の11年前に総裁選にも一度出馬を果たしている。キャリアとビジビリティは十分で、総裁選候補としての条件・資格の面で不足はない。
だが、この男には派閥がなく子分がいない。目立つキャラクターながら一匹狼の身の上だ。その点で出馬宣言は目を惹くのだ。河野太郎は麻生派の居候であり食各である。嘗ての河野洋平のグループ(大勇会)は影も形もなく、極右の麻生太郎が派閥(為公会→志公会)を大所帯に再編成して仕切っている。麻生太郎は安倍4選に血眼で奔走していて、推薦人20人を河野太郎に貸すという図は想定しにくい。考えられない。安倍4選の政治は総裁選を潰すという意味である。安倍4選に失敗すれば、麻生太郎の手が後ろに回る可能性があるのだ。
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総裁選まで1年3か月の時点で、マスコミの前で総裁選への意欲を見せた河野太郎。普通に考えて、20人の推薦人集めに根拠がなければ、ここまで大口を叩くことはできないだろう。見得を切って明言した以上、1年後に20人集められず撤退したら世間と党内に赤恥をかく。すなわち、それなりに目算があり、数集めに自信があるから、ここまで踏み出せたんだろうと誰もが考える。
推理の線が描くのは、小泉進次郎や河野太郎をポスト安倍に構想し、安倍4選に抵抗する菅義偉の思惑だ。菅義偉は自らの子分を持っていて、総裁選で軍団を動かすことができる位置にある。無論、真相は不明で何の確証もないが、仮に河野太郎が推薦人20人を集められる保証があるとすれば、菅義偉の水面下での暗躍という絵解きは妥当な想像だろう。この時期に河野太郎が総裁選出馬を公言するということは、意味が大きい。なぜなら、それは安倍4選を否定するという意味だからだ。安倍4選には与さないという宣言である。
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河野太郎がこうした発言をすると、ポスト安倍を狙う他の者や派閥に影響が出る。余波が及ぶ。例えば、旧経世会の平成研は茂木敏充を立てようと蠢動するはずだ。平成研は2年前の総裁選で、青木幹雄の意向を受けた参院側の竹下亘が石破茂を推そうとして失敗、派が二つに割れて苦汁を飲んだ経緯がある。派から独自候補を立てられなかった故の屈辱だった。同じ轍をまた踏むことはできない。
派閥が揃って安倍4選に賛同すれば、それは安倍5選になり、安倍麻生終身の独裁政権に帰着するということは、自民党関係者なら誰もが理解している。私は、河野太郎の出馬意向表明のバックに菅義偉の影があるのではと憶測したが、ついでに、河野太郎のイージスアショア中止の一件にも、ひょっとしたら菅義偉が関係しているのではないかと勘ぐっている。一件は、明らかに防衛官僚の側から出たもので、安倍官邸が本気で反対して制止しようとすればできるものだった。河野太郎が強行突破できたのは、政府(官僚)を押さえていたからだ。
イージスアショアの件を安倍晋三が止められなかったのは、独裁権力の弱体化を示す兆候であり、安倍4選が容易ではない状況を示す一端として受け止められる。そしてそこに、安倍独裁体制が安倍麻生独裁体制となり、菅義偉が二人から離れて自由になり、官邸権力の分子構造が崩れて変化した内情が読み取れる。
解散総選挙に向けて麻生太郎と安倍晋三が血道を上げている。テレビがこの動向に全く注目しないのが不気味だ。おそらく、都知事選の開票結果が出た来週、マスコミは解散の政局ネタを前面に押し出してくるだろう。二人が早期解散に意欲を燃やして策動しているのは明らかで、6月10日に1時間、6月26日に40分間、6月30日には20分間会談している。毎日の報道では6月だけで二人で8回も面会したとあり、29日も首相動静には載せない形で面談したという情報が流れている。19日には、安倍、麻生、菅、甘利の4人で会食していた。
毎日毎晩、なりふり構わず解散に向けての戦略戦術を練り、情報収集と密謀のアップデート繰り返しているわけだ。先週、6月下旬からは対公明工作が佳境に入っていて、24日に安倍晋三が山口那津男と1時間会談している。さらに、29日に麻生太郎が斉藤鉄夫と40分間ネゴ、30日には安倍晋三が太田昭宏を官邸に呼びつけて1時間も直談判に及ぶという熱の入れようだ。
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マスコミの記事は、すべて麻生太郎側のリークで書かれている。早期解散を既成事実化することが目的だ。重要な政局の密談を公明側がマスコミにリークする図はあり得ない。麻生太郎と安倍晋三は、露骨に公明側に早期解散への合意を要求して譲歩を迫っていて、ありのままをマスコミに流して書かせている。
公明党は拒否の姿勢で平行線。どうやら山口那津男は安倍4選に消極的で、それは創価学会全体の総意でもあるのだろうが、安倍独裁は来年9月に終止符でよく、ポスト安倍の新体制に移行すべきだという展望が基調にあるようだ。早期解散に賛成か反対かという態度決定は、公明党にとって安倍4選に Yes か No かの意思表示でもある。 また、憲法改正の強行に否か応かという立場決定の意味もある。今回、敵基地攻撃論の政策 - 来年度予算での調査費措置 - に対して、公明党は早々と慎重論の姿勢を示していて、この問題が安倍4選・ポスト安倍・早期解散の政局と絡んでいる状況が看て取れる。
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総裁任期は来年9月まで、衆院議員任期も来年10月までである。何度も述べてきたように、安倍晋三の真の敵は時間であり、野党でも新型コロナでもなく、時間こそが安倍晋三を追い詰めている悪霊だ。安倍晋三は時間との闘いに勝たないといけない。それは解散総選挙に圧勝して3分の2議席を獲得し、政治的求心力を再び復活させて改憲を浮上させることであり、総裁選を安倍4選の流れに固めることである。それが時間を止めることであり、時間との闘いに勝つことだ。他に方法はない。
もし、早期解散ができなかった場合、コロナ第2波によって解散の機会は来年5月まで閉ざされ、4選の目は潰え、安倍晋三の政治生命は自動終了になる。各派閥が来年9月の総裁選めがけて準備を始め、ポスト安倍の季節が本格到来する。安倍晋三は過去の人になる。過去の人になれば、検察が「桜を見る会」の捜査に動く。森友事件での麻生太郎による公文書改竄の関与が、財務官僚によって内部告発される。
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先週25日、小さなニュースだが、河野太郎が次期自民党総裁選に立候補するという動きがあった。誰も注目していないが、意味は小さくないように思われる。外相・防衛相を経験した8回当選の大物であり、野党時代の11年前に総裁選にも一度出馬を果たしている。キャリアとビジビリティは十分で、総裁選候補としての条件・資格の面で不足はない。
だが、この男には派閥がなく子分がいない。目立つキャラクターながら一匹狼の身の上だ。その点で出馬宣言は目を惹くのだ。河野太郎は麻生派の居候であり食各である。嘗ての河野洋平のグループ(大勇会)は影も形もなく、極右の麻生太郎が派閥(為公会→志公会)を大所帯に再編成して仕切っている。麻生太郎は安倍4選に血眼で奔走していて、推薦人20人を河野太郎に貸すという図は想定しにくい。考えられない。安倍4選の政治は総裁選を潰すという意味である。安倍4選に失敗すれば、麻生太郎の手が後ろに回る可能性があるのだ。
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総裁選まで1年3か月の時点で、マスコミの前で総裁選への意欲を見せた河野太郎。普通に考えて、20人の推薦人集めに根拠がなければ、ここまで大口を叩くことはできないだろう。見得を切って明言した以上、1年後に20人集められず撤退したら世間と党内に赤恥をかく。すなわち、それなりに目算があり、数集めに自信があるから、ここまで踏み出せたんだろうと誰もが考える。
推理の線が描くのは、小泉進次郎や河野太郎をポスト安倍に構想し、安倍4選に抵抗する菅義偉の思惑だ。菅義偉は自らの子分を持っていて、総裁選で軍団を動かすことができる位置にある。無論、真相は不明で何の確証もないが、仮に河野太郎が推薦人20人を集められる保証があるとすれば、菅義偉の水面下での暗躍という絵解きは妥当な想像だろう。この時期に河野太郎が総裁選出馬を公言するということは、意味が大きい。なぜなら、それは安倍4選を否定するという意味だからだ。安倍4選には与さないという宣言である。
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河野太郎がこうした発言をすると、ポスト安倍を狙う他の者や派閥に影響が出る。余波が及ぶ。例えば、旧経世会の平成研は茂木敏充を立てようと蠢動するはずだ。平成研は2年前の総裁選で、青木幹雄の意向を受けた参院側の竹下亘が石破茂を推そうとして失敗、派が二つに割れて苦汁を飲んだ経緯がある。派から独自候補を立てられなかった故の屈辱だった。同じ轍をまた踏むことはできない。
派閥が揃って安倍4選に賛同すれば、それは安倍5選になり、安倍麻生終身の独裁政権に帰着するということは、自民党関係者なら誰もが理解している。私は、河野太郎の出馬意向表明のバックに菅義偉の影があるのではと憶測したが、ついでに、河野太郎のイージスアショア中止の一件にも、ひょっとしたら菅義偉が関係しているのではないかと勘ぐっている。一件は、明らかに防衛官僚の側から出たもので、安倍官邸が本気で反対して制止しようとすればできるものだった。河野太郎が強行突破できたのは、政府(官僚)を押さえていたからだ。
イージスアショアの件を安倍晋三が止められなかったのは、独裁権力の弱体化を示す兆候であり、安倍4選が容易ではない状況を示す一端として受け止められる。そしてそこに、安倍独裁体制が安倍麻生独裁体制となり、菅義偉が二人から離れて自由になり、官邸権力の分子構造が崩れて変化した内情が読み取れる。