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Channel: 詩人PIKKIのひとこと日記&詩
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世に倦む日日 黒川弘務を国会証人喚問にかけよ - 賭博と収賄と買春に爛れた検察トップ

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週刊文春の今回のスクープ報道には本当に驚かされた。最後に賭けマージャンをやっていた5月13日は、国会で検察庁法改正案が重大な争点になり、ネット上で猛烈な反対世論が盛り上がっていた時期だ。週内に強行採決するかどうか緊張した場面だった。21日の報道1930で経過が解説されていたが、週刊文春は17日午前に黒川弘務に直撃取材を行っている。

21日発売の新刊記事の内容が真実かどうか本人に確認するべく、黒川弘務に直接接触して反応を聴き取っている。それは、暴露記事を出すぞという通告でもある。慌てた黒川弘務はすぐに菅義偉にその件を報告し、17日夕に菅義偉が安倍晋三と二人で対応を協議、そこで検察庁法改正案の今国会先送りを決め、18日早朝の読売新聞での発信となった。17日の首相動静を見ると、菅義偉と安倍晋三の二人が5分間面談した事実が記録されている。文春砲の一撃は強烈で、官邸権力は非常事態となった。森友事件以来2年ぶりに政権は崩壊の危機を迎えた。


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コロナ禍の緊急事態宣言が出され、3密排除の徹底と外出自粛が要請され、全国民が不自由な禁足生活を半強制される中、黒川弘務たちは何のために感染リスクを賭して集まっていたのだろう。単なる接待賭けマージャンの遊興が動機ではあるまい。時事の報道では、政府高官が「意見交換会だった」と言っている。これは、迂闊に漏れ出た重要な証言と見るべきだろう。

まぎれもなく、検察庁法改正案の対応を秘密裏に協議していたのである。菅義偉と安倍晋三と黒川弘務の3人が、まさかこの局面で3人で顔を合わせて密談などできるはずがない。すなわち産経の記者2名は官邸の工作員なのであり、菅義偉・安倍晋三から命を受けた密使なのだ。検察内部がどういう情勢になっているか、河井伸行・案里の捜査状況はどうか、稲田伸夫の意中と動向はどうか、OBたちと稲田伸夫の連携の動きはどうか、それらの情報分析を出し合い、改正案を強行突破した場合を予測し、策謀を練り、記者たちが菅義偉に伝えることが目的だったのだろう。


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週刊文春の告発記事を受け、官邸側はこれを逆手にとって稲田伸夫の首を獲るカウンターに出ている。卑劣な反転攻勢を仕掛けていて、間髪を入れずに黒川弘務に辞表提出させ、閣議で辞職を承認した後、返す刀で不祥事の責任を稲田伸夫に転嫁して詰め腹を切らせようとしている。稲田伸夫を検事総長職から追い出し、再び官邸の意のままに動く官僚を検察トップに据えることで、最終段階に入っている河井伸行・案里の捜査を中止させ、不起訴処分を出させて始末する思惑なのである。

河井伸行・案里を挙げようとする稲田伸夫の意思はかなり堅く、検察組織は今回は意思統一して動いている。安倍官邸側からすれば、ここで稲田伸夫を仕留めないと河井伸行・案里の逮捕・起訴を止められない。河井伸行・案里の公職選挙法違反は、1億5千万円の党政治資金配布の疑惑に直結し、当該買収工作の主犯である菅義偉・安倍晋三の容疑へと遡及されて行く。また同時に、弁護士・学者ら660人が告発状を提出した「桜を見る会」の刑事告発とも連動する。


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今、安倍官邸権力はまさしく転覆の危機に瀕していて、検察を相手に死闘の真っ只中にある。逃げ切れなければチャウシェスクの運命になる。逃げ切れれば、再び支持率を上げてさらに独裁権力を強固にし、四選(すなわち終身権力)への環境を盤石にするだろう。安倍晋三にとって、ここで稲田伸夫の首を落とせるかどうかは、自分と昭恵の手が後ろに回るかどうかの土壇場であり、諦めたり妥協したりすることはできない。

検察にとっても、ここで稲田伸夫を防衛できるかどうかが、検察の独立と検察の理念を守れるかどうかの最後の岐路となる。窮地の安倍官邸はなりふり構わず手を打ってきて、今度は検察庁法改正案の廃案を検討とマスコミに書かせている。検察と野党を懐柔し油断させつつ、公務員の定年延長を求める自治労をバックにする立憲民主党を揺さぶってきた。検察人事で主導権を握り続けるべく、国会で後手に回らないようにする構えだ。果たして、週刊文春の第二弾はあるだろうか。また、マスコミ各社による緊急世論調査はあるだろうか。


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久しぶりの熱い政局。野党には、黒川弘務の国会証人喚問の実現を求めたい。マスコミはおろかネットでもその声が上がらないのが不思議だが、検察トップが賭博と収賄と買春を行った事件なのである。なぜ国会が調査権を発動しようとしないのか。賭博については法相の森雅子も容疑を認めている。テレビを見ると郷原信郎が出てきて、金額の些少を根拠に立件は困難などと垂れ、黒川弘務を擁護しているが、黒川弘務は常習犯であり、その地位と立場からの責任の重さを考えれば、賭博罪を見逃していいという判断はおかしい。

収賄については、マスコミも野党も口を噤んでいるけれど、この賭けマージャンは接待マージャンであり、事実上の贈収賄行為である。新聞記者がリークネタを取るために、密室で卓を囲み牌を握り、わざと振り込んで負けて金銭を渡している。さらにハイヤーを用意して車代を手渡している。小遣い銭を提供している。嘗て、検察が防衛事務次官の守屋武昌を検挙するとき、接待ゴルフを賄賂と認定する画期的な法律解釈を示したことがあった。


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その法理と判例に則れば、黒川弘務の接待マージャンも明らかに賄賂の性格のものだろう。法的にそう定義できる。もしも、こうした新聞記者と高級官僚の間での接待マージャンが常態であり、業界の慣行であると言うのなら、この機会に司法は判断を変え、正しく賄賂の授受だと認定し処断すべきである。悪弊を清算するべきだ。官僚への接待ゴルフがクロなら、官僚への接待マージャンもクロである。女体盛りやノーパンしゃぶしゃぶの宴会接待もクロである。どれも明確に賄賂であり贈収賄の行為である。

もう一つ、テレビ報道には全く出ないが、週刊文春の記事には驚くべき事実の暴露があり、何と、黒川弘務は韓国で買春を行っていた。癒着した昵懇記者を相手に、「このあいだ韓国に行って女を買ったんだけどさ」などと、買春を自慢していた事実が書かれている。こんな男が検察トップを務めていた。最も高潔でなければならず、法令遵守に徹しなくてはいけない男が、賭博と収賄と買春に平然と興じていた。そして、7000万円の税金を懐に入れて逃げようとしている。


政府が何もせず、再調査を拒否するのなら、国権の最高機関である国会が調査と糾明に乗り出すべきなのは論を待たない。黒川弘務を国会に召喚し、主権者である国民に代わって議員が証人喚問を行うべきだ。国民は黒川弘務から何一つ肝心な話を聞いていない。黒川弘務が説明責任を果たす場面に接していない。聴きたいことは山ほどある。
7000万円は受け取るのかと尋ね、目の前の黒川弘務を詰問してもらいたい。嘗て、戦後の日本で、自分はそれを取り締まり裁く側だからと、闇米を購入せずに栄養失調で死んだ裁判官がいた。法を司る者の倫理と矜持とはそういうもので、そうした歴史の上に日本の司法は成り立っている。そのことを国会議員たちが胸に刻んでいるのなら、ただちに国会証人喚問に動いてよいではないか。


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