無為無策<本澤二郎の「日本の風景」(3654)
<中国叩きに60兆円、コロナ・マスクが3か月経っても買えない!>
健忘症の日本人ゆえに、この時点で、改めて確認しておきたい。安倍の無為無策のコロナ対策のことである。中国・武漢で大騒ぎになってから3か月も経った。しかしながら、マスクが日本列島にないか、極端に不足している。これは、どうみても異常であろう。
第二次安倍・自公内閣は、戦前の翼賛体制下、発足してもう8年に入った。前半で、60兆円はたいて、中国封じ込めに使い果たした。天文学的な大借金財政の中での、愚かすぎる緊張外交を展開した。
それでいて、武器弾薬の購入には異様すぎるほど意欲的で、東アジアに軍靴の音をまき散らし、一方で、公金横領まがいの犯罪事件を引き起こして恥じない。言論と議会の不健全さをあざ笑っているともいえる。そこに天の啓示よろしく、新型のコロナウイルスが襲来したものだ。
WHOの4月12日現在の統計では、感染者約169万人、死亡者10万5843人、厚労省同13日の日本国内の感染者7255人、死亡者102人。この日本データをまともに信じる者は、世界にいない。
<1世帯2枚公約もいまだに届かず=世界の物笑い>
安倍晋三らしい善政が大分前に報道された。5000余世帯に、各戸2枚のマスクを配るというのだが、いまだ届いたといううわさも聞こえてきていない。
先日、玄関の蛍光灯が点滅、寿命が来たと告げるものだから、近くのコメルという店に駆け込んだ。レジ係の中年のおばさんは、マスクなし、手袋なし。ポイントカードも洗浄しないと、安心できない。
肝心の蛍光灯は、古い形態のため、在庫がないという。注文するほかなかったが、応対してくれた30代の男性店員も、マスク手袋なしだ。おそらくは、安倍の善政であろう2枚が届くのを、ひたすら待ち望んでいるらしかった。
このことに世界のメディアは、あっぱれ晋三と大はしゃぎしている。3等国どころか、5等国レベルの日本のコロナ対策なのである。
<PCR検査、東京1日最大で500件のお粗末>
コロナ感染の有無を測定するPCR検査を、日本は事実上、排除してきたことが明るみに出て、国民もようやく気付き始めている。「日本は安全。五輪は開催できる」という宣伝を優先しての政治的理由を、日本人はNHKが新型インフルエンザ等特別措置法で公共放送ではなく「公共機関」に指定されているため、さしずめ戦前の嘘報道の大本営発表であることを知らなかった。もっぱら虚報に舞い上がっていたことになる。
最近になって、東京の感染者が急激に増加してきた理由も判明してきた。PCR検査をするようになったからだ。ところが、東京でも1日最大500件、つまりは平均すると、200件とか300件なのだ。これもお笑いであるが、こと命にかかわることだから深刻すぎる。
<ICUの体制不十分で学会が悲鳴>
繰り返すが、武漢の騒動が1月からであることを、各国は承知している。もう3か月経つ。この間、政府も関係機関も、何も準備してこなかったことが、今になって露呈してきた。
昨日になって集中治療室(ICU)関係の学会が、緊急の声明を出した。「体制が不十分なので、このための金よこせ」というような内容だったらしい。
重い患者のためのICU体制完備は、最初から分かりきっている。それについて政府厚労省と医療機関は、のんびりと構えてきたのであろう。なんともお寒い限りである。「医療大国・日本」の看板も、これでは形無しだ。
<ひるむ日本医師会は「医療崩壊」をわめくばかり>
べら棒に感染力の強い新型コロナウイルスだから、真っ先に病院の医師や看護師ら、医療従事者が感染することになる。医師や病院は、それゆえに患者救済よりも、自己と病院をいかにして感染から守るべきか、にひどく熱心である。当然かもしれないが、しかし、使命のある職業ゆえに、違和感も抱く。
日本を代表する政治的圧力団体で知られる日本医師会は、いまも「医療崩壊」をわめくばかりだ。ということは、患者を救済するための対策を打ってこなかった、といってよい。患者の命よりも、医師の命と病院経営優先に傾斜しているのである。
それもそうだろう。医療事故で家族を失った遺族は、彼らが嘘と隠ぺいで雲隠れ専門で、反省も謝罪もしない金に執着している輩であることを、よく承知している。東芝病院だけではないのだから。
<無為無策を平和・人権の憲法に押し付けて「緊急事態条項」とわめく心臓>
そこで心臓の登板である。「何もかも、悪いのは日本国憲法である」という国家主義・国粋主義の戦前思考の持ち主である。その危険すぎる立場を、4月7日の緊急事態宣言を発令した同日、国会の衆院議運委で平然と表明した。
いかなる場合でも、人間は自由を欲して止まない。戦争に強制される日本人に、二度となりたくない。なってはならない。平和主義と人権主義の日本国憲法は、どこの国の憲法よりも、圧倒的に優れた憲法である。人類の宝だ。
したがって、コロナ禍を理由に、日本と日本人の宝を放棄するという愚かな日本人はいないだろう。心臓に騙されてはならない。心臓は日本国憲法が期待する政治家では、全くない。1日も早い退陣が、好ましいコロナ対策である。
2020年4月14日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)
<中国叩きに60兆円、コロナ・マスクが3か月経っても買えない!>
健忘症の日本人ゆえに、この時点で、改めて確認しておきたい。安倍の無為無策のコロナ対策のことである。中国・武漢で大騒ぎになってから3か月も経った。しかしながら、マスクが日本列島にないか、極端に不足している。これは、どうみても異常であろう。
第二次安倍・自公内閣は、戦前の翼賛体制下、発足してもう8年に入った。前半で、60兆円はたいて、中国封じ込めに使い果たした。天文学的な大借金財政の中での、愚かすぎる緊張外交を展開した。
それでいて、武器弾薬の購入には異様すぎるほど意欲的で、東アジアに軍靴の音をまき散らし、一方で、公金横領まがいの犯罪事件を引き起こして恥じない。言論と議会の不健全さをあざ笑っているともいえる。そこに天の啓示よろしく、新型のコロナウイルスが襲来したものだ。
WHOの4月12日現在の統計では、感染者約169万人、死亡者10万5843人、厚労省同13日の日本国内の感染者7255人、死亡者102人。この日本データをまともに信じる者は、世界にいない。
<1世帯2枚公約もいまだに届かず=世界の物笑い>
安倍晋三らしい善政が大分前に報道された。5000余世帯に、各戸2枚のマスクを配るというのだが、いまだ届いたといううわさも聞こえてきていない。
先日、玄関の蛍光灯が点滅、寿命が来たと告げるものだから、近くのコメルという店に駆け込んだ。レジ係の中年のおばさんは、マスクなし、手袋なし。ポイントカードも洗浄しないと、安心できない。
肝心の蛍光灯は、古い形態のため、在庫がないという。注文するほかなかったが、応対してくれた30代の男性店員も、マスク手袋なしだ。おそらくは、安倍の善政であろう2枚が届くのを、ひたすら待ち望んでいるらしかった。
このことに世界のメディアは、あっぱれ晋三と大はしゃぎしている。3等国どころか、5等国レベルの日本のコロナ対策なのである。
<PCR検査、東京1日最大で500件のお粗末>
コロナ感染の有無を測定するPCR検査を、日本は事実上、排除してきたことが明るみに出て、国民もようやく気付き始めている。「日本は安全。五輪は開催できる」という宣伝を優先しての政治的理由を、日本人はNHKが新型インフルエンザ等特別措置法で公共放送ではなく「公共機関」に指定されているため、さしずめ戦前の嘘報道の大本営発表であることを知らなかった。もっぱら虚報に舞い上がっていたことになる。
最近になって、東京の感染者が急激に増加してきた理由も判明してきた。PCR検査をするようになったからだ。ところが、東京でも1日最大500件、つまりは平均すると、200件とか300件なのだ。これもお笑いであるが、こと命にかかわることだから深刻すぎる。
<ICUの体制不十分で学会が悲鳴>
繰り返すが、武漢の騒動が1月からであることを、各国は承知している。もう3か月経つ。この間、政府も関係機関も、何も準備してこなかったことが、今になって露呈してきた。
昨日になって集中治療室(ICU)関係の学会が、緊急の声明を出した。「体制が不十分なので、このための金よこせ」というような内容だったらしい。
重い患者のためのICU体制完備は、最初から分かりきっている。それについて政府厚労省と医療機関は、のんびりと構えてきたのであろう。なんともお寒い限りである。「医療大国・日本」の看板も、これでは形無しだ。
<ひるむ日本医師会は「医療崩壊」をわめくばかり>
べら棒に感染力の強い新型コロナウイルスだから、真っ先に病院の医師や看護師ら、医療従事者が感染することになる。医師や病院は、それゆえに患者救済よりも、自己と病院をいかにして感染から守るべきか、にひどく熱心である。当然かもしれないが、しかし、使命のある職業ゆえに、違和感も抱く。
日本を代表する政治的圧力団体で知られる日本医師会は、いまも「医療崩壊」をわめくばかりだ。ということは、患者を救済するための対策を打ってこなかった、といってよい。患者の命よりも、医師の命と病院経営優先に傾斜しているのである。
それもそうだろう。医療事故で家族を失った遺族は、彼らが嘘と隠ぺいで雲隠れ専門で、反省も謝罪もしない金に執着している輩であることを、よく承知している。東芝病院だけではないのだから。
<無為無策を平和・人権の憲法に押し付けて「緊急事態条項」とわめく心臓>
そこで心臓の登板である。「何もかも、悪いのは日本国憲法である」という国家主義・国粋主義の戦前思考の持ち主である。その危険すぎる立場を、4月7日の緊急事態宣言を発令した同日、国会の衆院議運委で平然と表明した。
いかなる場合でも、人間は自由を欲して止まない。戦争に強制される日本人に、二度となりたくない。なってはならない。平和主義と人権主義の日本国憲法は、どこの国の憲法よりも、圧倒的に優れた憲法である。人類の宝だ。
したがって、コロナ禍を理由に、日本と日本人の宝を放棄するという愚かな日本人はいないだろう。心臓に騙されてはならない。心臓は日本国憲法が期待する政治家では、全くない。1日も早い退陣が、好ましいコロナ対策である。
2020年4月14日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)