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Channel: 詩人PIKKIのひとこと日記&詩
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「命」か「人権」か?-緊急事態宣言をめぐって

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「命」か「人権」か?-緊急事態宣言をめぐって
緊急事態宣言をめぐって、メーリングリスト上でさまざまな意見が交わされています。以下、紹介します。【A】は共通番号いらないネットMLへのカナダ在住・小笠原みどりさんの投稿、【B】はそのレイバーネットMLへの転送投稿に対する米サンフランシスコ在住・和美さんのレスです。
私の意見の一端は、以下【C】に示しておきました。(週刊MDS編集部・浅井健治)

-ここから-
【A】
[bango:02864] 緊急事態と監視
2020年4月8日0:54

カナダの小笠原みどりです。

緊急事態宣言について、コラムを連載しているNPJに緊急寄稿しました。経済界から強い要望が出ていたので、ショック・ドクトリンの本格開始が見えます。監視の強化はこの中心に位置するかもしれません。私はもう3週間の緊急事態下で、息苦しさが絶頂に来ています。

【緊急寄稿】ビーバーテール通信:カナダから見る日本と世界
番外編 緊急事態宣言は魔法の杖ではない (小笠原みどり)
http://www.news-pj.net/news/91118

どうか拡散にご協力頂ければ幸いです。みなさま、くれぐれもご自愛ください。

小笠原みどり

【B】
[labor-members 55862] Re: 【緊急寄稿】緊急事態宣言は魔法の杖ではない(小笠原みどり)
2020年4月8日3:28

和美です。読みました。緊急事態宣言とかこちらのロックダウン、シャットダウンなどは大変難しい問題とは思います。

もちろん緊急事態宣言は魔法の杖では無く、ただ選択技のうちの一つですが、このような1地域、1国だけでなく全世界が直面している問題にはやはり個人の常識、他への信頼ばかりでは解決できない問題があると思います。このような大事にはやはり国としてのはっきりとした対策、こちらで言うロードマップを描いてこれこれの手段を打ってどこに行き着くかを国民に示してもらわなければいけません。

「スウェーデンは街を封鎖せず、学校は開いていて、パブに行っても咎められません。感染者が増えていても、です。」の部分でスウェーデンの人口を調べましたら、約、東京と同じくらいです。それでウェブに行って現在の感染者数を見てみましたらスウェーデンは約7,700、死者は591、日本は感染者4,111、死者は約100。勿論、日本の数はこれからますます増えると思いますが、もし何もしなかったら人口の数からいってスウェーデンの何倍かになるかもしれません。そこで、この何百人、何千人ともなる死者を容認するか、あるいは何かの手立てで一人でも少ない死者にするかはやはり国の政治としてやってもらはなければなりません。

残念ながらアメリカはこのような緊急事態に対処できる指導者を現在持っていませんので、各州、地域の指導者に委ねなければなりません。こちらサンフランシスコと周りの6カウンティはアメリカでも多分最初にシャットダウンをした地域ではないかと思います。

最初は私もびっくりして、この先はどうなることかと思いました。失業者の数は大変な数字になると思います。ただ、昨日のSF Chronicleの新聞にロスアンゼルスとサンフランシスコとの対比の表が出ていましたが、最初はほとんど変わらなかった数字が3週間後の現在、その数字がはっきり違いを見せました。

こちらでシャットダウンが出される2~3日前まではSF(SFとその近郊)とLAはほとんど同じような数字でした。それが3月16日にシャットダウンのオーダーが出されて以来、LAは4月5日現在感染者数5,940、一方、SFは568。死者はLAは132、SFは8人(私自身この数字には驚きました)です。

緊急事態宣言には色々な問題があると思いますが、私はまず、一人でも命を落としてもらいたくない。まず生き延びて、その後、問題を解決していく、あるいはシステムを変えて行く、という方に投票します。

とにかく皆さん、感染しないで生き延びてください。

和美

【C】
(1) 小笠原さんの寄稿にも登場する「ソーシャル・ディスタンシング(感染症対策として、人と人との距離を開け、接触機会を減らすこと。以下、英辞郎にならって“社会距離戦略”とします)」ですが、DSA(アメリカ民主主義的社会主義者)は早くから「メンバーの安全と新型コロナウイルス感染症拡大防止のため社会距離戦略を実行している」と実践方針にしています。

4月6日発行の「DSA新型コロナウイルス感染症速報」第8号では、イギリス政府が当初は社会距離戦略を採用しなかった結果、何千もの命を犠牲にしたこと、スウェーデン政府が今も都市封鎖措置を講じていないことを批判的なトーンで伝えています。

(2) 一方、岩波書店『世界』5月号は「コロナショック・ドクトリン」と題して、「もとより感染拡大の抑止は急務だが、社会的な不安の高まりは『ショック・ドクトリン』、すなわち惨事に便乗した急激な『改革』をも容易にする」という視点から特集を組んでいます。私はまだこれから購入するところですが、きちんと丁寧に読みたいと思います。

(3) 私がきのうの安倍の記者会見発言で一番恐ろしかったのは「(感染者の数を拡大させないためには)国民の皆様の行動変容、つまり、行動を変えることが大切です」というくだりです。冒頭発言そして記者の質問に答えて、と2回同じ言葉を使いました。

為政者しかも安倍のごとき札付き独裁者が、どんな高邁な名目であろうと、統治する側の意思に従うよう人民(あえてこの語を使います)に対して行動の「変容」を迫る-これほど怖いことはありません。人民の自己決定権を取り戻さなければなりません。人民自らの新型コロナウイルス感染症対策を打ちたて、実現していかなければなりません。
-ここまで-

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