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Channel: 詩人PIKKIのひとこと日記&詩
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東京封鎖カウントダウン – カタカナ語のコピー乱造に興じる御用専門家

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東京五輪が1年延期となり、いわばこれでようやく障害が取れたとばかり、厚労省がPCR検査数を増やし始め、それに応じて感染者数の発表値が急増する局面となった。これは予想されていた動きであり、小池百合子がこれまで隠れていた事情もこの点にある。

延期が確定するまでは今年7月開催がデフォルトだったから、その体面上、東京と日本の感染者数を多く計上するわけにはいかなかったのだ。これでようやく、無理に隠蔽を通す必要と理由がなくなったということであり、検査数と感染者数を増やし、次のマイルストーン(里程標)である緊急事態宣言と封鎖発動に向けて歩を進めて行く思惑だろう。東京・大阪の封鎖は時間の問題で、カウントダウンに入った感がある。安倍晋三は、首都封鎖の与件を口実に、議員の健康を守るためなどと言い、国会審議の停止・縮小に出るかもしれない。また、緊急事態を根拠にNHKや民放に介入し、夜の生番組のスタジオに精力的に割り込んでくる可能性がある。


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昨夜(24日)のNW9の五輪延期発表劇も、シナリオを仕組んだ狡猾な政治芝居だった。9時のNHKのニュース放送を五輪延期の宣伝で埋め、「安倍首相の主導による成果」をアピールで占拠した報道だった。抜け目なくやって支持率を稼いでいる。だが、1年後に本当に五輪を開催できる環境に戻っているかは不透明だし、パンデミックの終息宣言が発せられているかどうかは分からない。これから悪い出来事が次々と発生して積み重なって行く。

各国での医療崩壊や金融危機や大量失業という災難が出現して世界を翻弄して行くことが予想される。状況は日々悪化し、五輪開催の前途はさらに厳しくなるだろう。日本を含めて、世界は基本的にこの感染症を集団免疫で乗り切ろうとしている。感染進行の速度を制御し、時間をかけて人口全体を感染させ、抗体を作らせ、また、ワクチン開発で克服しようとしている。ということは、長い時間、航空機の往来を止め、国際会議や国際競技会を止めるということだ。


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中国の立ち直りは早かったが、それは共産党独裁下での国家統制と社会秩序の強制が効を奏したからであり、また国民全体の危機感と緊張感が強く、さらにウィルスと戦うハイテク武器(AIビッグデータ管理)を保有し駆使できたからである。他国が同じ戦い方ができるとは思えない。

中国は俊敏果断に、そして計画的合理的にウィルスと戦い、国家を挙げての死闘の末にウィルスの猛攻の第一波を制した。今、韓国が激戦の最中であり、有能な政府の指導と持久力によって勝利の地平を見通しつつある。油断した欧米諸国は大火傷となり、死屍累々、ウィルスの攻勢を押し戻す端緒を掴めていない。おそらく、日本は米国の後に感染爆発を起こすだろう。医療崩壊も起きるだろう。3か月後、半年後には、(実数の隠蔽・偽造がなければ)感染者数と死者数で韓国を追い抜くものと想像する。集団免疫の基本路線は同じでも、韓国と日本とでは感染連鎖を阻止する政策の努力が違う。日本は市中感染のキャリアを野放しした。


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昨日(24日)、河野太郎が問題提起を発し、クラスター、オーバーシュート、ロックダウンなどカタカナ文字の乱発について苦言を呈した。分かりやすい日本語表記である集団感染、感染爆発、都市封鎖に置き換えるべきだと意見している。閣僚の位置から厚労省を批判した。今後、厚労省がどう対応するか注目だが、この河野太郎の指摘は当を得ているだけでなく、日本の今回の感染症対策の根本的な問題点を衝いた内部批判の意味がある。

あの専門家会議の権威の面々は、いわばこうした姑息な言語細工にのみ注力し、これまでの時間とエネルギーを使ってきたのだ。NHKなどテレビ局が、尾身茂らを出演させて「対策」を説明させた内容は、耳慣れないそれら英単語の説教であり、英語教室のお時間だった。中身は全く空っぽで、オーバーシュートに至っては、そのような医学疫学上の用法はないという出鱈目さである。あの専門家たちは、寄って集って面白半分に、電通の軽薄なコピーワークのようなことをやっていた。


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感染症禍が始まって2か月、専門家会議が立ち上がって1か月以上になるのに、日本の感染状況について、例えば、(1)年代別の比率とか、(2)発症までの日数のクロスとか、(3)年代別の重症化率とか、(4)家庭感染の比率とか、(5)持病や喫煙との関連とか、(6)遺伝子の型の中国との異同とか、そうした基本的なデータ分析が一度も示されていない。

中国はずっと統計データを提供していて、われわれの新型コロナ認識も中国の情報がベースになっている。専門家ならば、データを分析処理して知見を発信するのが仕事であり、データで説得力を競うべきだが、日本の専門家たちはそれを全くしないのである。バックデータを活用・検証した感染症の特徴が語られず、議論が深まらない。

この感染症は若者は罹りにくく、高齢者が注意すべきものだという認識も、中国由来のもので、米国の報告からは決してそうではない事実が示されている。米国では若年層の比率が高い。日本ではどうなのか。専門家会議はデータを出さず、われわれは議論さえできない。


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日本の専門家たちの「解説」には何も科学的な中身がなく、浮薄なカタカナ語のキーワードを並べて強調し、権威の肩書きと公共放送の力を借りて、何か意味ある解説をしたような雰囲気を醸成しているだけだ。大衆を煙に巻く粗雑な言葉遊びをしていただけだ。

その欺瞞と無意味を河野太郎の告発は射抜いている。例えば、22日のNスペに登場した押谷仁だが、一体この男はどういうデータを収集分析して、今後の予測や検討を行っているのか、全く伝わって来なかった。われわれ素人が知っている以上のデータを持っているのか、きわめて疑わしく怪しい。厚労省内部にカメラを入れて迫真の現場を撮影しましたなどと、NHKは宣伝を垂れていたが、いかにもNHKのやらせっぽく、演技が安っぽく、演出と台詞ありきが見え見えで迫真さが伝わって来ない。

クラスター分析とは集団感染分析のことだが、何か具体的で本格的な解析作業をやっていたのか。まともにPCR検査もせず、検査データを集めず、市中感染に関心を向けて追跡せず、感染経路不明とは茶番もいいところだ。


登場する専門家に専門家らしさがない。医者にも見えず、科学者にも見えない。政府に雇われたアルバイトの大根役者に見える。思えば、福島原発事故のときの原子力安全委員長が班目春樹で、保安庁の審議官が西山英彦だったが、今回も、班目春樹や西山英彦と同類の者たちが専門家会議にぞろぞろ顔を並べ、テレビに出る機会を得て嬉しそうに舌を回しているように見える。

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