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詩 蝋燭

ミヒャエル・エンデは
傑作ファンタジー「モモ」の中で
人間の生命を蝋燭の炎に例えていた

この地球は次から次からへと
消えてゆく蝋燭の代わりに
新しい蝋燭に点灯されてゆく
蝋燭の星でもあった

荒野でひっそりと消えてゆく蝋燭
多くの蝋燭に見守られて
その蝋燭たちへと
炎を受け継いできた宮沢賢治のような蝋燭

ぼくの蝋燭はもうほとんど残り少ない
断崖絶壁の上にたつ折れ曲がった蝋燭だ

もうこれ以上権力者たちは
ただでさえやせ細った人々の蝋燭から
蝋を削り取っては
自分たちの蝋燭に継ぎ足すことを止めるべきだ

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