最新の詩 六月になると思い出すきみ
深夜になるといつもプチプチブチブチ
砂吐く貝の呼吸音が聞こえてくる
ぼくもいっぱしの暗殺者を気取って買い揃えた
一ダースもの高級刃物セットの包丁を
一本一本研ぎ始める
そういえば高校時代 なんでかよく
放課後の夕陽差す教室で話した君が
「修学旅行になんか行かないよ!」というので
「京都でデートしようよ?」誘ったのだった
結局薄汚い野郎三匹が
京都タワーからちんけな山並みを見下ろして
煙草をプカプカ コーラをガブガブ
だから京都は未来永劫に好きじゃない街なんだよ
だらだらしてるとたちまち傷だらけになる
だからといってすぐ何か見つかるほど人生は甘くない
地獄への道を一歩一歩歩いてゆくしかない
殺意を人知れず 遠い心の渚でかみ締めながら
ブラックホールのように爆発させ
燃え尽きてゆくしかない