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  最新の詩   桜桃の季節がくるたびに (末尾に戦争についての感想を)

  僕らの言葉はいつも急速に死語になってゆく 僕らの感情が陳腐になってゆく速度にあわせて とっくに忘れかけた人生のあれこれが つむじ風だらけの道端で暴れまわっている    

毎年そんな桜桃の実がなる頃には 惜別の悲しみでいっぱいになる 森の奥になった不ぞろいな桜桃は タダみたいな値段でも 僕の町ではまったく売れなかった 小さな町だったせいもあるけど 北海道の開拓農家ではどこでも 桜桃の樹を植えていたせいだろう

 

光を浴びてキラキラ輝く 桜桃の実ほど美しいものはこの世界にはない まるで宝石を体中にまとって すくっと風の中に立つその樹ほど神々しいものはない

父はそれでも毎年 桜桃の樹の根元へと家族全員を連れて行くのが慣例だった それも桜桃を食べるためにではなく 「なまら綺麗だべ!」と半日 キラキラと輝く樹を見上げるためにだけ 大戦直前に志願兵になった父 その悔しい思い出でいっぱいの父の戦後だったんだろうか

カラマツ植林で大損したばかりで 真剣に大樹を見上げる父の横では  なんだかいつも 桜桃を食べるどころではなくなって 生まれて以来ほとんど食べたことがない 夢の中の長い落陽にみんな濡れそぼりながら

 

    「戦争なんてもう嫌だ」美しい国土と家族を失った日本国民の気持ちを幣原首相がせっかく新憲法に戦争放棄として盛り込んだのに、それを「押しつけ憲法だから変えよ」という輩。原発事故で故郷を追われた福島県民に「大して被ばくしないんだから帰れ」と言う安倍政権と同様、被災者を踏み躙る冷血者だ

   安倍首相の発言「原爆や戦争を恨まず、人のなかに巣くう『争う心』と決別する」っていうのは一体どういう意味なんだろうね。前半部分をわざわざ入れたことが、すんごく気持ち悪い。→安倍総理「争う心と決別」 オバマ大統領広島訪問で     →「原爆や戦争を恨まず」では、まるで人間らしさが感じられない。恨むのはもちろんの真の人間らしい気持ちだし、さらには憎んで、二度とそのような事を起こさせないようにするというのがアジア中を侵略しまくった日本人の責務!


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