いよいよ死ぬ前には
今度こそ途中で諦めることなく
北海道一周をやりたいもんだ
海に沈む夕陽にランボーを口ずさんで君への頌歌にしよう
なに一つ人工物がない原始林を背にテントを張ろう
野原では大麻草を探し雲丹や海鼠で食卓を飾ろう
淋しさが海鳴りのようにこみ上げてきたら
ウディガスリーになって貨物列車を探そう
貨車の上で星を見ながらは歌うのを諦める代わりに
『スタンド・バイミー』みたいに時間の壁を飛び越えよう
鉄橋やトンネルを息も絶え絶えに走り抜けた先の
ふるさとに海に向かって叫びたい
「やっと還ってこれたんだ・・」
息が途絶える前に 昔みたいに口笛を吹きながら
この世界のあらゆる町や村をずた袋ひとつで歩いてみたい
初めて見上げたと同じ
星でいっぱいの夜空の下をどこまでも飽きることなく